精神障がい者にどう接したらいいのかわからない人必見!差別と偏見や先入観について

メンタルケア心理士(R)、2級心理カウンセラー 栃堀英久 趣味・暮らし

精神障がい者がどんな人たちか本当に知っていますか?

精神障害には、いまだに先入観、差別・偏見があるの事実です。

故に「どのように接したらいいかわからない」という人がいるはず。

それを10代から精神科とお付き合いしている、純度100%精神障がい者の栃堀英久が当事者目線でお伝えしようと思います。

なお重い話題ではありますが、肩の力を抜いてお読みください。
ユーモアもまじえておりますので笑えるところは笑ってください。

もれなく世界のどこかで私が喜びます。(笑)

注:私のこだわりで「精神障がい者」と表記していますが、「精神障がい」という言葉のみ読みにくくなるため「精神障害」と表記しております。

 

イメージ先行の精神障がい者の実態は?

イメージ先行の精神障がい者の実態
皆さんの「精神障がい者」のイメージってどのような感じでしょうか?

もしかして「ブツブツと独り言を言ってる」「なんか怖い」「変な人」と思っていませんか?

それは先入観というヤツです。

まず、ほとんどの精神障がい者は見た目ではわかりません。

私自身、勉強会に参加すると「え~! 全然普通じゃん」と言われます。

私が同年代の人たちと大きく違うとすればエネルギー消費が一般人よりも激しいところです。

なので都内へ1日,2日連続で行った次の日には、自宅でぐったりしています。
私はこれを「1日だけウルトラマン」と呼んでいます。(笑)

元気な姿しか見せてないので「普通」に見えるだけです。

 
私の周りの精神障がい者も見た目でわからない人が多いです。

中には、大学院まで卒業してる人 そろばん2段の人 「以前はエンジニアやってました」なんていうツワモノもいます。(←意外と高学歴)

その反面、社会に適応できず出来ることが少ない人、高齢の人、自分が病んでるのに親の介護で大変な人など様々な事情を抱えた人がいるのも事実です。

確かに「ブツブツ独り言を言う人」や「怖そうな人」もいますが、それはほんの一部です。

精神障がい者すべてがそのような人たちではない。
ということを知ってください。(私は自分が「変な人」だと自覚があるのでご安心?下さい)

 
超簡単に例えるなら「風邪」。

ちょっと鼻が詰まる 咳がでる という軽い症状から、熱がある、休まなきゃ。という人。
40度の高熱で入院が必要な重症の人など症状も様々ですね。

精神障がい者も同じです。
軽い症状から重い症状まで、同じ病名でも様々な人がいます。

 
さらに結構身近にいるのが「隠れ精神障がい者」の存在。

「実はメンタルクリニックに通っていて薬も飲んでいるのですけど、普通に会社、学校に行ってます。周りには言ってないですけど。」という人。

私が精神障がい者を公表してるので、このような人たちによく出会います。

自分には関係ない、縁の無い話、と思いきやけっこう身近に精神障がい者はいるのです。

 

精神障がい者にはどう接したらいいの?

精神障がい者にどう接したらいい
では精神障がい者にどう接したらいいのでしょうか?

一言で言えば「1人の人間として接してください」

腫れ物に触れるような接し方はやめてくださいね。
精神障がい者は繊細で過敏な人が多いですから。

まず、障害がある、ないの前に1人の人間です。

個性の強い人、クセのある人、常識と外れたことをする人もいますが、こういう人ってあなたの周りにもいませんか?

「この人わけわからん」「ちょっと変わってるな」って人。
その違いは、日常生活に支障が出てるか出てないか、です。

 
ネットや本などで精神障がい者のこと、病気のことを知るというのも大切です。
本やネットの知識がすべてあてはまるわけではないですが「こういう傾向がある」と知ることで接し方もわかります。

しかし病名や症状によっても接し方は変わりますし、家族、親類のような近い関係だと接し方もまた違ってきます。
精神科の専門医の話を聞くのもいいですね。

一概に「こうしてください」というの難しいです。
やはり人間。
十人十色ですから。

私がはじめに言ったこと「1人の人間として接してください」というのはすべての基本、土台だと思ってください。

 
そして、先ほど書いたように精神障がい者も1人の人間です。

好き、嫌いがあっていいと思います。
これを読んでるあなたも1人の人間なのですから。

ただコミュニケーションが一方通行では相手のこともわかりません。
(こっちから話すだけ~聞くだけ~ 相手が話すだけ~聞くだけ~)

好き、嫌いを判断するのは実際に対話をして、お互い歩み寄り試みてからにしてください。
これは世間一般のコミュニケーションにも通じるところですよね。

ちなみに私は、すぐ怒る人、威圧的な人が苦手です。
私チキンですから・・・(笑)
 

 

精神障がい者たちへの先入観

精神障がい者たちへの先入観
さて世の中には精神障害に対する先入観というものが根強く残っています。

この先入観。
実は私たち社会全体が長い時間をかけて作り出していたのです。

私自身も物心ついたときからすでに先入観にとらわれていたのです。
もはやそれが普通になっていて意識すらしていない状態。

その1つに精神科に通院歴のある人が凶悪犯罪を起こすと、なぜかメディアでは「精神科の通院歴が・・・」と伝えます。

そうすると「精神科に通院=犯罪を犯す危険な人」というレッテルを貼られてしまいます。

それが今でも繰り返されてます。

このような事件が起きるたび私たち当事者は肩身の狭い思いをしています。

動揺して、不安になり、体調を崩す人もいます。
私も例外ではありません。

 
そして厄介なのが当事者本人、その家族にも先入観がある場合があるのです。

なので周囲に病気の事を話せなくなり、家族の中だけで抱えこもうとします。

そして病状が悪化するケースもあります。
本当は家族や周囲の人たちの支えが回復を早めるのですが・・・

そんなわけで精神障がい者は自分から「メンタル病んでます。」と声を上げにくいのです。

 

精神障がい者と交流してみよう!

精神障がい者と接する
最後に皆さんにお伝えしたいことは「先入観にとらわれず実際に体験してほしい!」です。

きっと精神障がい者に対するイメージが変わると思います。

私は毎年とある大学の看護学生に自身の体験談を話していますが、多くの学生が「精神障がい者のイメージが変わった」と言います。

長年刷り込まれてきた先入観というのは厄介なものですね。

ですから実際に当事者たちの「生の話」を聞いてみてください。

皆さんが気づいていないだけで、全国で精神に限らず障がい者が体験を語っているイベントがあるはずです。
(こんなご時世なのでしばらくは開催されないと思われますが。(汗) 

「百聞は一見に如かず」といいますが「百見は一体験に如かず」です。

そこにはいつもとは違う世界。
未知の発見、学び、気づきがあるはずです。

まさに未知との遭遇です・・・さすがにUFOには会えませんが。(笑)

 
それではまとめです。

精神障がい者との接し方のまとめ

・自分自身がすでに精神障がい者に対する先入観があることを知る
・精神障害のことを知る
・まず1人の人間として接するというのが基本
・先入観を置いて実際に体験する、接してみる

私の書いたことが少しでも皆さんのお役に立てたならうれしい限りでございます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 
メンタルケア心理士(R)、2級心理カウンセラー 栃堀英久

【略歴】
栃堀英久(とちぼり・ひでひさ)
精神障がい者でありながら心理カウンセラーを目指す変わり種。就労継続支援B型事業所に通いながら自身の体験談を語っている。またコーチングや心理学を学んだり、様々な年代と異業種の人と交流している。メンタルケア心理士(R)、2級心理カウンセラー
栃堀英久さんのブログ「笑顔で生きるヒント」
【著書】
「カウンセラー物語~心に寄り添う21人の軌跡~」共著 湘南社